従来の地盤改良ではセメントなどの固化材を用いるのが一般的でした。しかし、それによる土壌汚染や資産の目減りなど問題点が多々あります。そうした問題を一掃したのが、天然砕石のみを使用した新工法「HySPEED工法」です。
液状化対策にはハイスピード工法既存の工法のようにあらかじめ決まった杭を使ったり、地盤を補強しない工事と異なり、
砕石パイルをその地盤にあうように確実な施工で1本づつ造り上げ、砕石と杭周辺の地盤の支持力を複合させて、 地盤の支持力を高める工法です。
HySPEED工法は、健康・財産・環境を守る、新しい地盤改良工法です。
他の工法と比べてコストメリットが大きいことをはじめ、下記のようなメリットがあります。
HySPEED工法で行う地盤の掘削は直径400mm。その中にハンマーで圧力をかけながら天然砕石を詰めます。できあがる砕石杭は、それぞれが直径 450mmほどになり、杭周辺の地盤も非常に強度が高まって建物を支えるのです。
100年に一度の大雨と、大地震を想定した強度があり、十勝沖地震(震度6.4)や阪神大震災(震度7)でも、岸壁で大きな被害が発生しましたが、砕石を使った地盤改良では大きな被害はなく、 現在の工法の中では最適とされています。
東日本大震災では津波の被害がクローズアップされていますが、首都圏において大きな被害をもたらしたのは「液状化」です。沿岸の埋め立て地だけでなく内陸部でも数多く発生し、住宅地に被害を及ぼした液状化現象。そんな怖い液状化を未然に防ぐことができます!
液状化対策は建築基準法施行令に規定されています。
国土交通省告示1113号 第二(平成13年7月2日)では、地震時の液状化による地盤の変形について有害な損傷、 変形及び沈下が生じないことが定義されています。今後ますます住宅会社の施工責任は問われることになります。
[避けては通れない液状化確認!]
⇒ 設計士(ビルダー)の責任として避けられない。
⇒ 液状化の判定と対策が必要となる。
[分譲した市の責任問題]
分譲した市の責任問題市の分譲地の中の一部だけが液状化したため、住民は市の責任問題を追及しています。
液状化は今後分譲をする方に、大きな責任問題になる可能性があります。
液状化被害状況
(1) 液状化対策用の透水層は設置していなかったが、周囲の住宅に比べ被害は少なく液状化被害を免れた。
(2) 液状化対応をしていないにもかかわらず、被害が小さかったことは、液状化対策設計をすることで、より有効であることを確認できた。
(3) 液状化地域では液状化対策の設計をしていなくても、基礎下に砕石(40‐20㎜)透水層を作っておくことで被害を軽減できる可能性が高い。
基礎砕石の下に厚さ30cmで砕石40-20を敷き、間隙水を分散する。東日本大震災による液状化に対して砕石パイルが効果を発揮
●液状化対策工法の例 水の逃げ道を
確保する
●簡易的な液状化診断の例 SDS地盤調査
事例 液状化に耐えた家
砕石パイル工法で被害を免れた家
関心高まる地盤改良工法
砕石で水の逃げ道
液状化発生メカニズム(略図) ~軟弱砂層~
地盤は土、砂、水、空気が均衡に混ざって構成されています。 この地盤が地震の大きな揺れでゆるい砂は下部から締まり、砂粒子間にあった水(間隙水)は上部に逃げ出します。 この水によって浅い部分の砂は飽和され液状化を起こします。 液状化が起こると重たい建物は沈み、軽いマンホールは浮き上がります。結果的に家は大きく傾きます。
ボーリング試験をしなくても、液状化判定ができる「SDS試験」
「SDS試験」により、スウェーデン式サウンディング試験では困難であった土質の判定が可能になりました。 土質の判定により、各土層ごとの液状化の可能性や地盤全体の液状化の程度を判断できます。
従来並みの調査コストで、土質の情報不足による判定ミスを回避することは、将来の地盤に関するトラブルを未然に防ぐことにも繋がります。
弊社では地盤補強だけでなく、液状化対策も以前から研究してきました。
液状化現象は、砂質土地盤で水位が高い(GL-3.0m以浅)地盤で起こる可能性があります。 液状化の被害を少なくするため透水層(砕石40-20)の設置を提案しています。
基礎の下とその周りに砕石を敷き、雨水浸透桝を設置。
砕石から上がってきた水を効率よく抜き、液状化の抑制効果を上げていきます。
ハイスピード工法は、天然の砕石を柱状に詰め込むことで、地盤そのものを強くする技術です。
砕石はその隙間に水が通りやすいため、地震の揺れにより上昇した水圧(水)は、砕石パイルを通じて外部に排出して、液状化の影響を抑制します。
地盤の下から湧き出した水を外部に排出して液状化を緩和します。